雑記

浜松を出て埼玉県に住み始めた。謎の焦りや焦燥感に苛まれる日々を送っている。ベッドでだらだらしてる時間に嫌気が刺すが、何もしとうないと思う日もある。ただ、誰もいない街に来たことで自分と向き合う時間、創作時間は自然と増えた。やりたいことに一人で取り組んでみる1年間も悪くないかもしれないと思い始めるこの頃。それが何者にもならなくても。自己満足だったとしても、インターネットの海に放り投げておくことが、多分重要である。多分。

 

6月某日

ついに浜松を出て埼玉県へと移り住んだ。このような社会状況じゃなければ3月には居なくなっていたはずの愛している街。アディショナルタイムを2ヶ月得て、自分なりに楽しく過ごすことが出来た。

6年も住んだワンルームやその街のこと、浜松駅周辺の大好きなお店やオーナー達、サークルも研究も大切なものも全部詰まっている大学、おれの人生のほとんどは浜松に在ったなと思う。最後家を出る時、新幹線に乗ってる時、本当に涙が出そうになったけどぐっと堪えた。生きているのは今だから、これからの人生を浜松にいた時よりも楽しくしていかなければならない。過去と将来を比較したくない。

最初に降り立ったときは「終わってる地方都市に来てしまった」と一人呟いたことをよく覚えている。運命に逆らわずに流されてみて良かったと、今では思えるよ。札幌に対してあまり故郷という感情は強く沸かないが、浜松は帰る場所だと身も心も認識している。

いつかまた住みたいな。近いうちに遊びにいくよ。

 

6月某日

スタンディングデスクを購入。とにかく良い。天板も大きいものを購入した。とにかく良い。作業スペースが完成したし、また音楽を作り始める。リモートワーク社会人の定時後は時間がありすぎる。

2週間程度で新居の片付けは終わった。いつまで住むのか分からないけど、自分にとっては家が城だから少しずつ好きになっていきたい。

 

7月某日

就職面接も含めて一度も訪れたことのなかった会社についに出社する。来たこともなかった会社に雇われているというのは不思議なものである。東京で働く気などさらさら無かったがひとまず秋までは確実に出勤することになるし、人生は思い通りにはいかないっぽい。高層階の窓から見える東京ドームやスカイツリーがやけに寂しいものに見えた。いつも画面の向こう側に居た同期に会えたのは少し嬉しくも恥ずかしくもあった。

 

7月某日

モデルナ製のCOVIDワクチンを接種。1回目。当日は腕も痛く無かったし、熱出る人も周囲にほとんど居なかったから安心していたが、翌日の昼から高熱にうなされる。風邪を引いたわけでもないのにこんなにも発熱に苦しむとは… 24時間くらい38 ℃〜39 ℃くらいを彷徨いひとまず微熱程度に落ち着く。長引かなくて良かった。来月もワクチン接種することになるが、2ヶ月連続で高熱の確定演出は全く嬉しくない。まあこれで自分も周囲も死ななくなるならそれで良いけど。

COVIDのことを調べるうちに、麻疹や天然痘のワクチンが出始めた時の世界の様子、日本の様子がどんなものだったのか気になり始めてインターネットを漁るなど。あまり知りたい情報には当れなかったので、やはり書籍を探すしかないっぽい。本は知。

instagramでは知人友人が遊び歩いている姿が連日upされる。悪いこととは思わないし咎める気もない、嫌な気持ちにもならない。自分だって本当に会いたい人には会いに行くつもりではある。しかし、様々なリスクをとってまで連日誰かと酒を飲みに行く気はなれない。

 

7月某日

四連休を外にも出ずに粛々と過ごす。特に遊びに行きたいところもないし、会いたい人もいないという実情である。埼玉に引っ越してきてから孤独に慣れすぎてしまって危機感も少しずつ湧いてきてはいる。でも誰にも会わずに感じる孤独は本当の孤独では無いっぽい。人は他人の存在を認知して初めて寂しさを覚えるものである。家には自分以外何者もいない。

弾き語りを練習したり作曲をネチネチ進めたり、ゴロゴロyoutubeを見たりオリンピックを見たり。何もやりたくないという感情と何かを吸収したり創作しないとヤバイという感情がせめぎ合って一人でバッドに入った。作曲に関しては、やれることや知識が多くなっていくほど、目標としている人たちの完成度の高さにやられて何も出来なくなることが増えてきた。戦うべきは自分自身だと分かっている。昨日の自分を1 mm超えられればそれでいい。完成させたい曲、歌いたいこと、聞いて欲しい人。それぞれたくさん持っている。夏が終わるまでには何曲か形にしよう。

平井拓郎の小説「さよなら、バンドアパート」を読んだ。この人の言葉に10年近く救われてきたし、自分の根幹は大体この人のマインドや発言で出来ていると言っても過言では無い。幸福なんてものは感じ方と気づき、人生はいつも少しだけ間に合わない、結末や終末はいつもゲリラ。いつもと同じ言葉を、小説の中でも書いていた。大切にしなければいけない。今を。隣にいる人は明日にはもういないかもしれない。後悔しないように、灰になるまで、戦わなければいけない。様々を思い出させてくれる良い物語だった。小説を数年ぶりに読んだが心に灯るものも多くあった、時間を作ってこれから読んでいこう。